ペルシャ絨毯産地98【ムード】

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イラン東部有数の町ビルジャンドの一帯はマシャドやサブゼヴァー、カシュマールなどと並びイラン東部における主要な絨毯産地として知られるが、そのうち最も品質の高い絨毯を産出しているのがムードです。

ムードにおける絨毯製作は、19世紀末にマシャドの絨毯職人の指導を受けて始まったと考えられます。

それゆえ、かつてはシャー・アッバスのパルメットをあしらった暗い色調のものが大半でした。マシャド絨毯は主にヨーロッパで人気があったため、第二次大戦を契機としてマシャドにおける絨毯産業が低迷期を迎えると、ムードでは明るい色調のヘラティ文様を一面に配した絨毯が製作されるようになります。

ヘラティの名はかつてホラサン地方の一部であったアフガニスタン西部の町ヘラートに由来するといわれ、もともとこの地方土着のデザインですが、新たに製作されるようになったのは細やかな都会風の垢抜けたものです。

それは瞬く間にビルジャンド一帯へと伝搬し、やがてこの地域における主流として定着することになりました。

今日、ムード産として流通している絨毯の中には品質の劣るビルジャンド産が多く混ざっているのが実際で、実際にムードで製作されたものは少数です。

パイルはペルシャ結びを用いて極めて緻密に結ばれますが、これにはホラサニ種というホラサン地方の羊のウールが用いられます。

ホラサニ種のウールは柔らかくてコシがあり、良質なことで有名。

パイルの一部に絹を用いたパート・シルクの作品も今日では一般的となりました。

縦糸と横糸は綿で、ルール・バフトの構造です。

 

 

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