2018/10/18
イラン絨毯公社(ICC)が製作した世界最大の絨毯について取りあげたついでに、世界で二番目と三番目に大きいペルシャ絨毯についてもご紹介します。
アラブ首長国連邦(UAE)のシェイフ・ザイード・グランド・モスクの絨毯ができるまで世界最大のペルシャ絨毯として知られていたのが、オマーンの首都マスカットにあるスルタン・カーブース・グランド・モスクに敷かれている絨毯でした。
この絨毯は4263平方メートルの大きさで重さは21トン。
製作したのはアブダビのシェイフ・ザイード・グランド・モスクの絨毯と同じ、イラン絨毯公社(ICC)です。
ニシャープール近郊の村で600人の織子を動員し、1996年から4年の歳月をかけてパーツに分けて織りあげられた絨毯は、2000年12月にマスカットに到着。
各パーツはモスクに運び込まれて4ヵ月をかけて縫合され、2001年4月に一枚の巨大な絨毯となりました。
この絨毯は、同モスクの天井装飾を鏡に映したかの如く見えるようにデザインされているのですが、視覚のズレを考慮して調整が加えられています。
そして、三番目に大きなペルシャ絨毯。
2012年に完成したこの絨毯は、オマーンの首都マスカットのモハンマド・アッアミーン・モスクに奉納するために製作されたもの。
こちらもイラン絨毯公社(ICC)がオマーン王室から320万ドルで受注したと言われます。
2400平方メートルのこの絨毯は、イラン北東部ニシャ―プール近郊のユセファバドで400人の織子が約16ヵ月をかけて製作。
1平方センチメートルあたり40個のノット数で、全体では10億ノットにも及びます。
俗に「シェイフ・サフィ・ウッディーン」とよばれるオジーブ付きのメダリオンを中心に、大小のメダリオンを配した幻想的なデザイン。
まるで宇宙のようです。
画像出典:Iran News、MEHR NEWS