2018/11/04
とあるネットオークションにボーダーのないペルシャ絨毯が出品されているのを見かけました。
商品説明には「新品同様」と記されていたからか、そこそこの値段で落札されていたのですが、実はこうしたボーダーのない絨毯のほとんどが傷みのあるボーダー部分を切り取ったものです。
もちろん、はじめからボーダーのないデザインで製作された作品もない訳ではありません。
しかし、そうした作品とは違い、意図的にボーダーを切り取った絨毯はどこかバランスが悪く、デザインに不自然さが感じられます(画像参照)。
手織絨毯としての価値は「無」に等しいと言ってよいでしょう。
どこでもよいのでペルシャ絨毯の買取を行っている専門店に査定を依頼すれば、わかるはずです。
当然、切り取らなければならないほどに傷みがあるのですから新品同様である訳がありません。
出品者は業者のようですが、全面的に合成染料が使用された絨毯を「草木染め」であるとか、実用向けの普及品に「美術品」であるとか、この出品者の説明にはとにかく嘘が多く、素人を騙そうとする意図が十分に見てとれます。
掘り出し物を入手できる可能性がある反面、駄物を高値にて掴まされる危険をも孕んでいるのがネットオークションの世界。
「安物買いの銭失い」という言葉があります。
気軽に参加できるのは魅力ですが、確実に掘り出し物をゲットするにはプロ並みの知識と鑑識眼が必要となることだけは知っておいてほしいと思います。
ペルシャ絨毯専門店フルーリア東京では、皆様のペルシャ絨毯選びについてのご質問にお答えしています。
失敗なくベストな一枚をご購入できるよう、フルーリア東京の熟練販売員がご相談に乗りますので、遠慮なく何なりとお尋ねください。