ジャバッド・ロスタム・シラージーの作品|ペルシャ絨毯専門店フルーリア東京

ジャバッド・ロスタム・シラージーの作品

イラン国立絨毯博物館が所蔵するロスタム・シラージーの最高傑作の一つ。
フェイズッラー・サフダルザデ・ハギーギの工房で製作されたもので、シャー・アッバスのパルメットやゴル・ファランギの花で構成された個性的なメダリオンを中心に、渦を描くかの如くに配置された豹や鹿、鳳凰らしき鳥の描写には、中国絵画とともに師であったイーサー・バハードリーの影響が色濃く表れています。
斬新で躍動感ある濃紺地のフィールドとは相反し、赤地のボーダーはオーソドックスかつ静的で、互いを引き立てあうようデザインされているのもバハードリーの作品に共通する点です。
バハードリーと同様に伝統を重んじながらも新たな試みに挑み続けたロスタム・シラージーの生き様は、いにしえ以来の伝統を継承する者としてのプライドと、20世紀という時代を舞台にする芸術家としての使命感とに裏打ちされたものだったのでしょう。
1980年代の作品。

ジャバッド・ロスタム・シラージーの作品

イマーム広場の彩釉タイルをモチーフとした1990年代の作品。
本作もフェイズッラー・サフダルザデ・ハギーギの工房で製作されたもので、大まかなデザインはオーソドックスなメダリオン・コーナーであるものの、全面をグリッドで仕切って目地を描き、またパーツとなる正方形は上下左右一つおきにわずかに色を変え、タイル装飾をリアルに表現しています。
硬軟相反するものを見事に一体化させたロスタム・シラージーのセンスには脱帽する限りですが、こうした冒険的ともいえるデザインを自らの作品に採用したフェイズッラー・ハギーギの柔軟さもまた、大いに評価されるべきでしょう。
非凡なる意匠師と非凡なる絨毯作家とのタッグにより世に送り出された本作は、1平方メートル中121万ノットという緻密さを持っています。

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